中国 王毅外相 台湾の頼総統を非難「民族と祖先 裏切る行為」

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中国の王毅外相は、20日に就任した台湾の頼清徳総統について、「民族と祖先を裏切る行為は恥ずべきものだ」として名指しで非難し、改めて対話を拒否する姿勢を示しました。

中国外務省は、王毅外相が21日、カザフスタンで開かれた上海協力機構の外相会議で、台湾情勢について「中国側の厳正な立場を明らかにした」と発表しました。

それによりますと、王外相は「台湾問題は中国の核心的利益の中の核心で『台湾独立』の分裂活動は台湾海峡の平和にとって最も破壊的な要素だ」と述べました。

そのうえで、20日に就任した台湾の頼清徳総統について「民族と祖先を裏切る行為は恥ずべきものだ」として名指しで非難しました。

中国は「1つの中国」の原則を認めない頼氏を「台湾独立派」とみなしていて、改めて対話を拒否する姿勢を示しました。

こうした中、中国外務省は21日、対中強硬派として知られ、アメリカ議会下院の中国特別委員会の委員長を務めたギャラガー前議員について、内政干渉などを理由に中国国内の財産を凍結するなどの制裁を科すと発表しました。

ギャラガー前議員は、ことし2月に頼氏と会談していました。

中国はアメリカのブリンケン国務長官が頼氏の就任を祝福する声明を出したことにも強く反発していて、アメリカ側をけん制しています。

官房長官「対話により平和的に解決されることを期待」

官房長官は、22日午前の記者会見で「台湾海峡の平和と安定はわが国の安全保障はもとより国際社会全体の安定にとっても重要で、台湾をめぐる問題が対話により平和的に解決されることを期待するというわが国の立場を中国側に首脳レベルを含めて直接しっかり伝えてきた。引き続きアメリカをはじめとする同志国・同盟国と緊密に連携しながら、あらゆる機会を捉え、強く求めていく」と述べました。

NHKニュースより引用